DELLの特徴は下記の6つではないだろうか。
- 「利益ある成長」のための実践の重視
とにかく早く実践をするのがDELLだ。意思決定は早くし、決定された意思が早く伝わるように、大企業の従来の階層構造をできるだけ少なくしている。
また、単純に市場占有率を高める「成長」ではなく、利益を伴った「成長」を目指している。DELLは「成長か死か」と述べているように、成長し続けることを至上命題としている。成長し続けないかぎり、生きられない世界なのだ。その理念が反映されてか、社員の報酬は、所属部署の成果が昨年度よりいかに成長しているかで決まる。また、月末には、その月の目標を達成したいがために、セールが行われる。 - ダイレクトモデル
BTOに基づき、販売店を通さずに、客に直接商品を届けている。 - 業界標準へのこだわり
一部の企業が独占している技術でなく、その技術が規格化され、使えるようになった技術を有効かつようする。規格化とコモディティ化の中間時に参入し、高値で売っている先駆者のシェアを奪う。 - 在庫ゼロ方式
在庫を一切出さない。部品に関しても、必要になったときに納入するような仕組みになっている。そして、その部品の支払いは30日後のため、たくさんのお金を持っている状態になる。 - ROIC(投資家資本利益率)基準
一番いい基準とのことだ。 - 「商品(特許)」でなく、「戦略」を改革し実践し続けている。
マイケル・デル曰く「たった一つの優れたアイディアや特許を持っているよりも、優れた戦略を実践することのほうが重要なのだ」。
「DELL」といえば、『受注生産で、安くて、サポートが悪い』というイメージがあるかもしれない。
実際、これらのイメージは正しい。
デルは在庫をなくすために受注生産を行い、
販売店を通さずに商品を届けることで価格を抑えている。
販売店を通さない販売手法をダイレクトモデルと呼ぶらしい。
販売店を通さないために、サポートもすべてDELLが受け持つ。
意外だが、DELLはサポートを手厚くすることを目指している。
顧客と密接にかかわることでニーズを把握したいのだ。
しかし、無償サポートにお金を費やしすぎることはせず、
アウトソーシングするところはしている。
実際、コスト削減のために、日本の客が電話するサポートセンターの一部を中国においたり、
アメリカの客が電話するサポートセンターをインドにおいている。
サポートセンターといっても、個人向けにサポートは主に電話によるサポートが主となるため、
あまり十分なサポートはできない。
また、海外にサポートセンターを置いている影響により、
言葉の通じにくイントネーションが不快な従業員に客が腹をたてる場合も多いとのことだ。
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