2010年3月26日金曜日

やさしい音楽

瀬尾まいこさんの短編集.

とにかく冒頭の書き出しがうまい.内容は省くが,続きが気になる読み方だ.
また,内容は,若干日常から離れたことを描いており,
新鮮かつ,読んでいてまったりするような気がして心によい.

シリアスな本だけでなく,
このような本もたまには読んでいきたい.

優しい音楽 (双葉文庫 せ 8-1)優しい音楽 (双葉文庫 せ 8-1)

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2010年3月11日木曜日

人間失格

以前,この本を,ジャケットに影響されて買っていたのに,
今回,映画化されるに伴い本屋で平積みされてものを新たに買って読んだ.

赤裸々.
そう感じた.太宰治は客観的に,自分自身と当時感じたことをそのままこの本に描いている.
自分からは語りたくなかった感情や出来事もあったのではないかと推察されるが,
非常に詳細に描かれている.
感情をここまで書いてくれると読みがいがある.

今までお手本とすべき思想を描いた本を読みすぎていたからだろうか,
この本から,現実の世間と人間のありのままの感情に接したときの衝撃は非常に大きかった.
そのような世間・人間に関する感情は,日ごろ自分を含む人々は感じていることのはずなのに.

いったいどこまで映画化したのだろう.
そのまま映画化すると,
生田斗真だけを目当てに見に来た聴衆にショックを与えてしまい危険な気がした.

(主人公が堕落する一因として酒があげられるが,
自分が酒におぼれるほど好きでなくてよかったと感じた.)

人間失格 (集英社文庫)人間失格 (集英社文庫)''

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2010年3月8日月曜日

実践経営哲学

経営理念について述べた本

経営の神様と呼ばれた松下幸之助が,
自身の経験に基づいて記述したとのこと.

この本では,どの時代,どの業種にも通じるような方針・規範を述べている.
そのため,
一見当たり前かつ抽象的な内容は多く,
わざわざ言わなくても,と感じることがある.
しかしそのような当たり前なことを実践することが,
王道なのではないかと考えさせられる.

また,述べられる視点に神様の域を垣間見た気がする.
本書は,自分の企業からみた視点・同業者からみた視点から述べられているというより,
一段上のレベルの視点,
具体的には世の中にとって良いのはどういう経営かという視点から
述べてられている.

経営に関して迷いが生じたときに読むと良いかもしれない.

実践経営哲学 (PHP文庫)実践経営哲学 (PHP文庫)

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2010年3月1日月曜日

言語世界地図

世界中の言語を概説した本.

読んでいない箇所もあるかと思うが,
大部分を十分楽しんだし,借り物で返却する必要があるため,
この時点で記す.

本書に対し,私は,
世界各地の言語について知ることができるという点に加えて,
次の二つ点で面白いと感じた.
  1. 世界各地の歴史を学べるという点

    言語に関して述べているだけでなく,
    世界各地の歴史を述べている.
    これは,ある地域の言語の発達において,
    その歴史が強く依存しているからであろうが,
    自分の世界史の知識を補充してくる良い内容とほどよい分量だった.

  2. 日本語を客観的に見ることができるという点

    自分自身の日常語に対して新しい発見が多かった.
    具体的には,
    世界的に見ても,非常に多くの人に話されているという点,
    特異な言語ではないという点(英語の方が特異)
    などである.
何十ヶ国語という言語を
5ページ程度でどんどん紹介するというスタイルには,
単調な感は否めないが,
新発見が多く,非常に楽しく読める.

また,筆者自身の知識の深さと文章力の高さを感じた.
言語について説明できる著者は,
日本語に関しても,うまく使いこなせることができるようだ.
(見下しているわけでは決して無い,すごいことなのだ.)

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シャーロック・ホームズの冒険

最近はまっているシャーロック・ホームズシリーズの3作目である.

短編集であり,それぞれはあっさり読める.
ちょっとした時間に読むには最適である.

長編と異なり,
登場人物の背景や想いを十分得られない.
ただし,そのトリックやストーリーには
熱中させるだけのものが十分書かれている.

覚書のため,代表的かつ記憶が鮮明な作品を載せる.
  • 赤髪組合
  • 花婿失踪事件
  • 唇の捩れた男
  • まだらの紐
本書を楽しむためには,
ホームズとワトソンが得た材料から,
犯人とそのトリックを割り出せるか推理することが重要だ.
そして,ワトソンのように
どうしてそんなことがわかるのだ!?
とホームズの推理に驚嘆するのは楽しい.

読みなれてくると,
犯人や動機に関して,
大まかな見当がつけられるようになってしまう.
中盤で,想像通りにいく展開をつまらなく感じたことがある.

犯人探しや,大雑把な動機だけでなく,
犯罪のトリックや,動機の詳細までを推理することが
本書の本質と考え,それらを楽しむべきだと思った.

忘れたころにもう一度手にとって読みたいと感じた.


シャーロック・ホームズの冒険 (新潮文庫)シャーロック・ホームズの冒険 (新潮文庫)
延原 謙

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2010年2月21日日曜日

革新 トヨタ自動車―世界を震撼させたプリウスの衝撃

最近,トヨタ社のリコールが激しいが,
本書はその渦中にある車"プリウス"の開発を描いた本だ.

私がこの本を読んだのは
そのリコール騒動が始まる前であり,
世の中の流れを汲んで読んだとかいう理由ではない.
下記に記す感想もリコールの件とは全く関係がない.

感じたことは,
「やはり製品を新しい開発し,
それをお客さんに提供するということは大変なことなのだ.」
である.

もう少し感じたことを述べると,
  • 革新的なモノを作るということの難しさ,
  • そのモノが世界に与える影響力,
  • ”早さ”の重要性,
  • トヨタの団結のすごさと,それの重要性
  • 会社で働き,新しいものを作る上での流れ
  • 社員は精一杯頑張っているということ
などである.
社会を知る上で,参考になった.

専門的な単語が並べられるとこはよくわからないが,
全体としてはよかった.
そしてプリウスが欲しくなった.

板崎英士(著)

緋色の研究

二週間くらい前に読んだのだが,今になって,読書感想文を記す.

やはり,四つの署名と同じく,熱中して一気に読んだ.

ホームズによる推理が描かれた最初の本だ.
この本から,コナンドイルは売れるきっかけをつかんだとのこと.

内容は,
ある宗教団体に束縛され,
殺されてしまった父娘の復習として,
娘の婚約がその宗教団体の幹部を暗殺するというもの.
途中,
話が全く別のところに移ったかのような箇所があり,
驚いたが,最後にはつながる.

大西洋を渡り,うらみを晴らすという点で,
四つの署名に近い印象をうけた.
(作品が作られた時系列から見れば,『四つの署名』が,『緋色の研究』に近いのか.)

大きな背景・歴史をもとに事件が起こるということ,
また,復習を晴らそうとする信念の強さが感じられた作品.


コナンドイル(著),Arthur Conan Doyle (原著),延原 謙(翻訳)